WEBサイトのリード獲得戦略|問い合わせ以外の接点をつくる方法

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「ホームページを作ったのに、お問い合わせがなかなか来ない」――これは多くの中小企業が抱える悩みです。しかし、考えてみてください。御社のサイトを訪れたお客様の全員が、すぐにお問い合わせをするわけではありません。多くの方は「まだ情報収集の段階」「比較検討中」「興味はあるがすぐには動けない」という状態です。

こうした「今すぐ客」ではない「そのうち客」との接点を作り、関係を育てていく仕組みがリード獲得戦略です。本記事では、お問い合わせフォーム以外の接点の作り方と、見込み客を育てるリードナーチャリングの基本についてお伝えします。

リード獲得とは何か|基本的な考え方

リードとは「見込み客の連絡先」

マーケティングの世界で「リード」とは、自社の商品やサービスに興味を持ってくれている見込み客の情報(主にメールアドレスや会社名)のことです。リード獲得(リードジェネレーション)とは、この見込み客の情報を集めることを指します。

お問い合わせフォームからの連絡もリード獲得の一つですが、これは「購入・依頼の意欲がかなり高い」段階のお客様に限定されます。多くの訪問者は、お問い合わせをする前の「ちょっと興味がある」段階で離脱してしまいます。

釣りにたとえるなら、お問い合わせフォームは「大きな魚だけが食いつく太い針」です。リード獲得の仕組みを増やすことは、「小さな魚も逃さない細かい網」を追加するようなものです。

用語メモ

リード(Lead):自社の商品・サービスに何らかの関心を示した見込み客のこと。特に、メールアドレスなどの連絡先情報を取得できた段階の見込み客を指します。リード獲得は英語で「リードジェネレーション(Lead Generation)」と呼ばれます。

なぜ問い合わせだけでは不十分なのか

一般的に、WEBサイトを訪れた方のうち、すぐにお問い合わせをする割合は全体の1〜3%程度と言われています。つまり、残りの97〜99%の訪問者は、何のアクションも起こさずにサイトを離れてしまうのです。

この97%の中には、御社のサービスに関心があったものの「まだ決断するには早い」「もう少し情報を集めたい」と思っている方がたくさんいます。こうした方々との接点を持たないまま離脱させてしまうのは、非常にもったいないことです。

リード獲得の全体像

リード獲得は、大きく3つのステップで考えます。

ステップ1:集客 – SEO(検索エンジン対策)、WEB広告、SNSなどでサイトに訪問者を集める。

ステップ2:獲得 – サイト上に「お問い合わせ以外の接点」を用意し、見込み客の情報を取得する。

ステップ3:育成(ナーチャリング) – 取得した見込み客に対して継続的に情報を提供し、信頼関係を築いていく。

本記事では、特にステップ2と3に焦点を当ててご説明します。

問い合わせ以外の接点をつくる方法

資料ダウンロード(ホワイトペーパー)

最も取り組みやすいリード獲得方法の一つが、資料ダウンロードの仕組みです。御社の専門知識を活かしたお役立ち資料(PDF)を作成し、名前とメールアドレスを入力した方にダウンロードしてもらう仕組みです。

たとえば、工務店であれば「注文住宅で失敗しないための10のチェックリスト」、税理士事務所であれば「はじめての法人税申告ガイド」、WEB制作会社であれば「ホームページリニューアルの進め方ガイド」など、ターゲットの悩みに応える内容が効果的です。

お問い合わせに比べて心理的なハードルが低いため、「まだ具体的な相談は早いが、情報は欲しい」という方を逃さずキャッチできます。

用語メモ

ホワイトペーパー(White Paper):企業が専門知識を活かして作成する、お客様向けのお役立ち資料のこと。PDF形式で提供されることが多く、ダウンロード時にメールアドレスなどの情報を取得するリード獲得の手法として広く使われています。

メールマガジン(メルマガ)の登録

メールマガジンの登録フォームを設置し、定期的に有益な情報を配信する方法です。古典的な手法ですが、BtoB(企業間取引)の領域では今なお非常に有効です。

ポイントは、「売り込み」ではなく「役立つ情報」を中心に配信することです。業界の最新動向、よくある質問への回答、事例紹介など、読者にとって価値のある内容を届け続けることで、御社への信頼が徐々に高まります。

配信頻度は月1〜2回程度が適切です。あまり頻繁に送ると解除されてしまいますし、少なすぎると存在を忘れられてしまいます。

ウェビナー(オンラインセミナー)

ウェビナー(WEBセミナー)は、オンラインで開催するセミナーのことです。参加申込みの際にメールアドレスや会社名を取得できるため、リード獲得の手段として効果的です。

中小企業でも、自社の専門分野に関する30〜60分程度のセミナーであれば、比較的少ない準備で開催できます。Zoomなどのオンライン会議ツールを使えば、場所や設備の心配も不要です。

ウェビナーの利点は、参加者と「顔を合わせた」コミュニケーションができることです。資料ダウンロードやメルマガに比べて、より深い関係性を築きやすくなります。

WEBサイト上での接点づくり

チャットツール・チャットボットの導入

サイトの画面右下などにチャットウィンドウを表示し、訪問者がリアルタイムで質問できる仕組みを設ける方法です。「電話はハードルが高い」「メールだと返事が来るまで時間がかかる」と感じる方にとって、チャットは気軽な接点になります。

有人対応が難しい場合は、チャットボット(自動応答の仕組み)を活用することもできます。よくある質問に対して自動で回答を返しつつ、複雑な質問には「担当者からメールでご連絡します」と案内してメールアドレスを取得する流れが作れます。

無料相談・診断の提供

「お問い合わせ」の代わりに、「無料相談」「無料診断」というメニューを用意すると、お客様の心理的なハードルが下がります。

「相談したら断れなくなるのでは」という不安があるため、「お問い合わせ」というラベルは意外とハードルが高いのです。一方、「まずは無料で○○を診断してみませんか?」という提案であれば、「試しに聞いてみよう」という気持ちになりやすくなります。

WEB制作会社であれば「無料サイト診断」、保険代理店であれば「無料保険見直し相談」のように、御社の専門性を活かしたメニューを設計しましょう。

SNSフォローやLINE公式アカウントへの誘導

メールアドレスの取得が難しい場合は、SNSのフォローやLINE公式アカウントへの友だち追加を促すことも一つの方法です。直接的なリード情報は得られませんが、継続的な接点を維持することができます。

特にLINE公式アカウントは、日本のユーザーにとってなじみ深く、開封率もメールに比べて高い傾向があります。友だち追加時に簡単なアンケートを実施することで、見込み客の情報を取得する工夫もできます。

リード獲得の接点は「ハードルの低いもの」から順に用意しましょう。資料ダウンロード→メルマガ登録→無料相談→お問い合わせという段階を設けることで、それぞれの段階のお客様を逃さずキャッチできます。

リードナーチャリング|見込み客を育てる

リードナーチャリングとは

リードナーチャリングとは、獲得した見込み客に対して、継続的に有益な情報を提供し、信頼関係を築きながら、購入・依頼の意欲を高めていく取り組みのことです。「ナーチャリング」は「育てる」という意味の英語です。

BtoBの取引では、最初の接点からお問い合わせ(商談)に至るまでに、数週間から数ヶ月かかることが一般的です。その間、何のコミュニケーションもなければ、見込み客は御社のことを忘れてしまいます。

植物を育てるように、定期的に水(情報)を与え続けることで、やがて花(お問い合わせ)が咲くのです。

メールを活用したナーチャリングの基本

ナーチャリングの最も基本的な手法は、メールでの情報提供です。資料をダウンロードした方やメルマガに登録した方に対して、段階的に情報を届けていきます。

配信の流れとしては、まず「お役立ち情報」を数回送って信頼を築き、次に「事例紹介」で実績を示し、最後に「個別相談のご案内」で行動を促す――というステップが効果的です。

いきなり「ぜひご依頼ください」と売り込むのではなく、読者にとって価値のある情報を先に提供することで、「この会社は信頼できる」という印象を築いていくのです。

中小企業でも実践できるシンプルなナーチャリング

「ナーチャリング」というと大がかりな仕組みを想像されるかもしれませんが、中小企業でもシンプルに始められます。

たとえば、資料をダウンロードした方に、1週間後に「資料はお役に立ちましたか?よくあるご質問をまとめましたのでご参考ください」というメールを1通送るだけでも立派なナーチャリングです。

大切なのは「仕組み化」することです。毎回手動で対応するのは大変なので、「資料ダウンロード後○日目に○○のメールを送る」というルールを決め、メール配信ツールの自動配信機能を活用すれば、少ない手間で継続的なフォローが可能になります。

リード獲得を成功させるためのポイント

ターゲットのニーズを深く理解する

資料やメルマガの内容が、ターゲットのニーズとずれていると、いくら仕組みを整えてもリードは集まりません。大切なのは、「御社が伝えたいこと」ではなく「お客様が知りたいこと」を起点にコンテンツを作ることです。

既存のお客様に「当初はどんな悩みを持っていたか」「何が決め手で依頼してくれたか」を聞いてみると、見込み客のニーズを理解するヒントが得られます。

成果を測定して改善する

リード獲得の取り組みは、始めたら終わりではありません。「月にどのくらいのリードが獲得できているか」「獲得したリードのうち、どのくらいがお問い合わせにつながっているか」を定期的に確認し、改善を続けることが大切です。

たとえば、資料ダウンロードのフォームに入力する項目が多すぎると、途中で離脱する方が増えます。項目を減らしてみて、ダウンロード数が増えるか検証するといった改善を繰り返しましょう。

営業活動との連携

リード獲得は、マーケティング(WEB担当)だけの仕事ではありません。獲得したリード情報を営業担当者に共有し、タイミングを見て直接的なアプローチにつなげることが、最終的な成果につながります。

「先日、○○の資料をダウンロードいただいた企業様です」という情報があれば、営業担当者も適切なタイミングで、適切な話題でアプローチできます。マーケティングと営業の連携が、リード獲得戦略の成否を分けるのです。

まとめ|「そのうち客」との接点が未来の売上を作る

WEBサイトのリード獲得は、「今すぐの売上」だけでなく「未来の売上」を作る戦略です。お問い合わせフォーム以外の接点を増やすことで、より多くの見込み客と関係を築くことができます。

  • リードとは自社に関心を持つ見込み客の情報。WEB訪問者のうちすぐに問い合わせるのは1〜3%程度
  • 資料ダウンロード、メルマガ、ウェビナー、チャットなど、ハードルの低い接点を用意する
  • リードナーチャリング(見込み客の育成)で信頼関係を築き、問い合わせにつなげる
  • 売り込みではなく、読者にとって価値ある情報の提供を優先する
  • 成果を測定し、改善を続けることが重要
  • マーケティングと営業の連携がリード獲得戦略の成功の鍵

すべてを一度に始める必要はありません。まずは一つの施策(たとえば資料ダウンロードの設置)から始めて、反応を見ながら拡充していくのが現実的です。リード獲得の仕組みづくりについてご興味があれば、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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