SSL証明書とは?|WEBサイトのセキュリティ対策の基本

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こんな人にオススメの記事

  • 自社のホームページのアドレスがhttpのまま放置されている
  • ブラウザに「保護されていない通信」と表示されて不安を感じているnSSL証明書が必要と言われたが、何のことかわからない
  • ホームページのセキュリティ対策を何もしていないnSEO対策をしたいが、技術的な部分がよくわからない

この記事の目次

ホームページのアドレス(URL)が「http」で始まるか「https」で始まるか、その違いをご存じでしょうか。最近では、ブラウザのアドレスバーに「保護されていない通信」という警告が表示されるホームページを見かけることがあります。この警告は、SSL証明書が導入されていないことを意味しています。「SSL証明書」と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、考え方自体はシンプルです。この記事では、SSL証明書の基本的な仕組みから導入のメリット、具体的な対応方法まで、専門的な知識がなくてもわかるようにお伝えします。御社のホームページを安全に、そして信頼されるものにするための第一歩として、ぜひ参考にしてください。

SSL証明書の基本:「通信を暗号化する」とは

SSL証明書を理解するために、まずはその基本的な役割を確認しましょう。SSLとは、ホームページを見ている人(ユーザー)と、ホームページが置かれているサーバー(コンピュータ)との間の通信を暗号化する技術のことです。

「暗号化」をわかりやすく説明すると

暗号化とは、データを第三者に読めないように変換することです。日常生活でたとえるなら、「手紙を鍵のかかった金庫に入れて送る」ようなイメージです。

SSLが導入されていないホームページ(http)では、ユーザーが入力した情報がそのまま(平文のまま)インターネット上を流れます。これは、はがきに個人情報を書いて送るようなもの。途中で誰かに見られてしまう危険性があります。

一方、SSLが導入されたホームページ(https)では、情報が暗号化されてから送信されます。これは、手紙を封筒に入れ、さらに鍵のかかった箱に入れて送るようなもの。途中で誰かが見ようとしても、中身を読むことはできません。

用語メモ

SSLは「Secure Sockets Layer(セキュア・ソケッツ・レイヤー)」の略です。現在は技術的にはTLS(Transport Layer Security)という後継技術に置き換わっていますが、一般的には引き続き「SSL」や「SSL/TLS」と呼ばれています。この記事でも、わかりやすさを優先して「SSL」と表記します。

「http」と「https」の違い

ホームページのアドレスの先頭にある「http」と「https」の違いは、末尾の「s」があるかないかです。この「s」は「Secure(安全な)」の頭文字で、SSL証明書が導入されていることを示しています。

具体的には以下のような違いがあります。

http://example.com → SSL未導入。通信が暗号化されていない状態。
https://example.com → SSL導入済み。通信が暗号化されている状態。

現在、Google Chromeをはじめとする主要なブラウザでは、httpsのサイトにはアドレスバーに鍵のアイコンが表示され、httpのサイトには「保護されていない通信」という警告が表示されるようになっています。

なぜSSL証明書が必要なのか:3つの重要な理由

「うちのホームページは個人情報を扱っていないから、SSLは必要ない」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、現在ではすべてのホームページにSSL証明書が必要とされています。その理由を3つの観点からご説明します。

理由1:お客さまの個人情報を守るため

お問い合わせフォームに入力された名前、メールアドレス、電話番号。これらはすべてお客さまの大切な個人情報です。SSLが導入されていないホームページでは、こうした情報が第三者に傍受される可能性があります。

「うちのフォームは名前とメールアドレスだけだから大丈夫」と思われるかもしれませんが、メールアドレスも立派な個人情報です。また、お問い合わせの内容自体にお客さまのプライバシーに関わる情報が含まれることもあります。

お客さまが安心して情報を入力できる環境を整えることは、ビジネスを行ううえでの基本的な責任といえるでしょう。

理由2:ホームページの信頼性を高めるため

ブラウザに「保護されていない通信」と表示されたホームページを見て、御社のことをどう思うでしょうか。多くの方は「このサイトは大丈夫なのだろうか」と不安を感じるはずです。

これは、実店舗にたとえると「入り口の鍵が壊れたまま営業している店」のようなものです。商品やサービスの質とは関係なく、「なんとなく不安」と感じてお客さまが離れてしまう可能性があります。

一般的に、SSL未導入のホームページはユーザーの離脱率が高くなる傾向があるとされています。せっかくホームページにたどり着いてくれたお客さまを、セキュリティの不安で逃してしまうのは大きな機会損失です。

理由3:SEO(検索順位)に影響するため

Googleは2014年に、SSL導入(https化)を検索順位の評価基準の一つにすると公式に発表しました。つまり、SSLが導入されているホームページの方が、検索結果で上位に表示されやすくなるということです。

現在では、SSL導入は「あると有利」というよりも「ないと不利」という位置づけになっています。Google検索で上位に表示されたいのであれば、SSL証明書の導入はもはや必須条件の一つです。

用語メモ

SEOとは「Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)」の略で、GoogleやYahoo!などの検索結果でホームページを上位に表示させるための取り組みのことです。離脱率とは、ホームページを訪れた人が、他のページを見ずにそのまま離れてしまう割合を指します。

SSL証明書は「個人情報の保護」「信頼性の向上」「SEO対策」の3つの観点から、すべてのホームページに必要なセキュリティ対策です。

SSL証明書の種類と選び方

SSL証明書にはいくつかの種類があり、それぞれ認証のレベルと費用が異なります。御社のホームページに適した証明書を選ぶための基礎知識をお伝えします。

3つの認証レベル

SSL証明書には、大きく分けて3つの認証レベルがあります。

DV(ドメイン認証)証明書:ドメイン(ホームページのアドレス)の所有者であることを確認する、もっとも基本的な証明書です。審査が簡単で、費用も安い(無料のものもある)のが特徴です。中小企業のコーポレートサイトには、この証明書で十分な場合がほとんどです。

OV(組織認証)証明書:ドメインの所有確認に加えて、運営組織の実在性も確認する証明書です。企業名が証明書に記載されるため、より高い信頼性を示すことができます。費用は年間数万円程度が一般的です。

EV(拡張認証)証明書:もっとも厳格な審査が行われる証明書です。金融機関や大企業のWEBサイトで使われることが多く、費用も年間十万円以上になることがあります。中小企業の一般的なホームページでは、ここまでの認証レベルは通常必要ありません。

用語メモ

ドメインとは、ホームページの「住所」にあたるもので、「example.co.jp」のような文字列のことです。コーポレートサイトとは、企業の公式ホームページのことを指します。

中小企業に適したSSL証明書は?

結論から申し上げると、多くの中小企業のホームページにはDV証明書で十分です。とくに、レンタルサーバーが提供している無料のSSL証明書(後述)は、暗号化の強度としては有料の証明書と変わりません。

ただし、ECサイト(ネットショップ)を運営している場合や、お客さまのクレジットカード情報を扱う場合には、OV証明書以上の導入を検討されることをおすすめします。扱う情報の重要度に応じて、適切な証明書を選びましょう。

常時SSL化とは:全ページをhttpsにする

以前は「お問い合わせフォームのページだけSSL化すればよい」という考え方もありましたが、現在では常時SSL化、つまりホームページのすべてのページをhttps化することが標準となっています。

なぜ「常時」SSL化が必要なのか

常時SSL化が推奨される理由は主に2つあります。

1つ目は、ユーザーの行動がどのページから始まるかわからないからです。トップページからアクセスする人もいれば、検索結果からブログ記事に直接たどり着く人もいます。特定のページだけSSL化しても、他のページで「保護されていない通信」と表示されてしまっては意味がありません。

2つ目は、GoogleがすべてのページのSSL化を推奨しているからです。検索順位への影響を考えると、一部だけでなく全ページをhttps化する方が効果的です。

常時SSL化で注意すべきポイント

常時SSL化を行う際にはいくつかの注意点があります。

リダイレクトの設定:httpのURLにアクセスしたユーザーが、自動的にhttpsのURLに転送されるように設定する必要があります。これを「301リダイレクト」と呼びます。この設定が漏れていると、httpのページとhttpsのページが両方存在してしまい、SEO上の問題が起きることがあります。

混在コンテンツの対応:ホームページ内の画像やスクリプトがhttpで読み込まれていると、ページ全体のSSLが不完全になります。これを「混在コンテンツ(Mixed Content)」と呼び、ブラウザが警告を表示する原因になります。すべてのリソースがhttpsで読み込まれるように修正が必要です。

これらの作業は専門的な知識が必要なため、制作会社に依頼されることをおすすめします。

用語メモ

リダイレクトとは、あるURLにアクセスしたときに、自動的に別のURLへ転送される仕組みのことです。301リダイレクトは「恒久的な転送」を意味し、検索エンジンに対して「このページは新しいURLに移動しました」と正しく伝えることができます。

SSL証明書の導入方法:具体的な手順

「SSL証明書が必要なことはわかった。ではどうやって導入すればいいの?」という疑問にお答えします。導入方法は、御社のホームページの環境によって異なりますが、代表的な方法をご紹介します。

方法1:レンタルサーバーの無料SSL機能を利用する

もっとも手軽なのが、レンタルサーバーが提供している無料SSL機能を利用する方法です。現在、多くの主要なレンタルサーバーが無料のSSL証明書(Let’s Encryptなど)に対応しています。

たとえば、エックスサーバー、さくらのレンタルサーバ、ロリポップ、ConoHa WINGといった主要なレンタルサーバーでは、管理画面から数クリックで無料SSLを設定できます。費用は追加でかからず、更新(証明書の期限切れへの対応)も自動で行われるため、もっとも手間がかからない方法です。

用語メモ

Let’s Encrypt(レッツ・エンクリプト)は、無料でSSL証明書を発行している認証機関です。非営利団体が運営しており、世界中の多くのホームページで利用されています。無料ではありますが、暗号化の強度は有料の証明書と同等です。

方法2:制作会社に依頼する

「管理画面を触るのは不安」「リダイレクトの設定もきちんとしたい」という場合は、制作会社に依頼するのがもっとも確実です。SSL証明書の導入だけでなく、リダイレクトの設定、混在コンテンツの修正、動作確認まで一括して対応してもらえます。

費用は制作会社や作業内容によって異なりますが、一般的にSSL導入作業は数千円から数万円程度で対応してもらえることが多いです。ホームページの安全を守るための投資としては、決して高くないと言えるでしょう。

WordPressサイトでのSSL導入時の注意点

WordPressでホームページを運用している場合、SSL導入時にはいくつかの追加作業が必要になることがあります。

具体的には、WordPress管理画面の「設定」で、サイトのURLを「http」から「https」に変更する必要があります。また、データベース内に残っている古いhttp形式のURLを一括で変換する作業が必要になる場合もあります。

これらの作業を誤ると、ホームページが表示されなくなったり、管理画面にログインできなくなったりするリスクがあるため、WordPressに詳しい制作会社に依頼されることを強くおすすめします。

SSL証明書の導入自体は難しくありませんが、リダイレクトや混在コンテンツの対応も含めて正確に行うために、制作会社に相談されることをおすすめします。

SSL証明書に関するよくある疑問

お客さまからよくいただくSSL証明書に関するご質問をまとめました。

「無料のSSL証明書でも安全ですか?」

はい、安全です。無料のSSL証明書(Let’s Encryptなど)と有料のSSL証明書の暗号化の強度に違いはありません。どちらもデータのやり取りをしっかりと暗号化してくれます。

有料の証明書には、組織の実在性の認証や、万が一の事故に対する賠償金制度(ワランティ)が付いているものがありますが、中小企業の一般的なコーポレートサイトであれば、無料の証明書で十分にセキュリティを確保できます。

「SSL証明書には有効期限がありますか?」

はい、SSL証明書には有効期限があります。一般的に、SSL証明書の有効期間は最長で約1年(正確には398日)です。有効期限が切れると、ブラウザに警告が表示され、ユーザーがホームページにアクセスできなくなってしまいます。

レンタルサーバーの無料SSL機能を利用している場合は、自動で更新されるため通常は心配いりません。有料の証明書を利用している場合は、更新時期を忘れないように管理する必要があります。制作会社に保守管理を依頼している場合は、証明書の更新も対応範囲に含まれているか確認しておくとよいでしょう。

「SSLを導入すると表示速度が遅くなりませんか?」

かつてはSSLによる暗号化処理でサーバーに負荷がかかり、表示速度がわずかに遅くなるとされていました。しかし、現在のサーバー性能やHTTP/2という新しい通信技術の普及により、むしろhttpsの方が表示速度が速くなるケースもあります。表示速度を理由にSSLの導入を見送る必要はまったくありません。

まとめ:御社のホームページは安全ですか?

この記事の内容を振り返りましょう。

  • SSL証明書は、ホームページの通信を暗号化してお客さまの情報を守る仕組み
  • URLの先頭が「https」なら導入済み、「http」なら未導入
  • SSL証明書は個人情報の保護・信頼性の向上・SEO対策の3つの理由から必須
  • 中小企業のホームページにはDV証明書(無料SSLを含む)で十分
  • 常時SSL化(全ページhttps化)が現在の標準
  • レンタルサーバーの無料SSL機能を活用すれば、費用をかけずに導入可能
  • リダイレクトや混在コンテンツの対応は制作会社に相談するのが安心

もし御社のホームページがまだhttpのままであれば、できるだけ早くSSL証明書を導入されることをおすすめします。お客さまの信頼を守り、検索順位を改善するための第一歩です。

「自社のホームページがSSL対応しているかわからない」「SSL導入の方法がわからない」という方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。御社のホームページの現状を確認し、最適な対応方法をご提案させていただきます。

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