SEOとは何か ── 検索エンジンの仕組みから理解する
SEO(Search Engine Optimization)とは、日本語で「検索エンジン最適化」のことです。GoogleやYahoo!などの検索エンジンで、自社のWEBサイトが上位に表示されるように対策を行うことを指します。
日本ではYahoo!もGoogleの検索エンジンを採用しているため、SEO対策=Google対策と考えて差し支えありません。
用語メモ
SEOが重要な理由:検索結果の1ページ目(上位10件)に表示されるサイトが、全クリック数の90%以上を獲得するといわれています。特に1位は全体のクリック数の約30%を占めます。2ページ目以降はほとんどクリックされないため、検索上位に表示されることは、WEB集客において極めて重要です。
検索エンジンが順位を決める仕組み
Googleはサイトの順位を決める際、大きく3つのステップを踏んでいます。
- クローリング:Googleのロボット(クローラー)がWEB上のページを巡回し、情報を収集する
- インデックス:収集した情報をGoogleのデータベースに登録する
- ランキング:ユーザーの検索キーワードに対して、最適な順番でページを表示する
つまりSEO対策とは、「Googleのクローラーに正しく情報を読み取ってもらい」「データベースに正しく登録してもらい」「ユーザーの検索意図に最適なページだと評価してもらう」ための施策です。
中小企業のSEO戦略 ── 大企業と同じ土俵で戦わない
中小企業のSEOで最も大切なのは、大企業と同じキーワードで正面から戦わないことです。
たとえば「WEB制作」というキーワードで全国の大手企業と競っても、勝つのは非常に困難です。しかし、「WEB制作 群馬」「製造業 ホームページ制作 高崎」のように、地域名や業種を掛け合わせたキーワードであれば、十分に上位表示を狙えます。
これをロングテールキーワード戦略といいます。
用語メモ
ロングテールキーワードとは、検索ボリューム(検索される回数)は少ないものの、複数の語を組み合わせた具体的なキーワードのことです。「ホームページ」(ビッグキーワード)に対して、「ホームページ 制作 群馬 製造業」がロングテールキーワードにあたります。ビッグキーワードに比べて競合が少なく、検索意図が明確なため、コンバージョンにつながりやすい特徴があります。
キーワード選定の方法
SEO対策の第一歩は、どのキーワードで上位表示を目指すかを決める「キーワード選定」です。
ステップ1:候補キーワードを洗い出す
- お客様から実際にいただく質問・相談内容をリストアップする
- 自社のサービスや商品に関連する用語を書き出す
- Googleの検索窓に自社に関連する言葉を入れ、サジェスト(候補表示)に表示されるキーワードを確認する
- 検索結果の最下部に表示される「関連する質問」「他の人はこちらも検索」を参考にする
ステップ2:キーワードの検索ボリュームを調べる
候補に挙がったキーワードが、月にどれくらい検索されているかを確認します。
無料で使えるツール:
- Googleキーワードプランナー:Google広告のアカウント(無料で作成可)で使える。大まかな検索ボリュームがわかる
- Googleトレンド:キーワードの検索需要の推移がわかる
- ラッコキーワード:関連キーワードを一括で取得できる無料ツール
ステップ3:キーワードを絞り込む
以下の基準でキーワードを絞り込みます。
- 自社のサービスとの関連性:高い ← これが最優先
- 検索ボリューム:月100〜1,000回程度が中小企業の狙い目
- 競合の強さ:検索結果上位が大手企業や大規模メディアばかりのキーワードは避ける
- コンバージョンにつながりやすさ:情報収集段階のキーワードより、行動段階のキーワードを優先する
中小企業のキーワード選定のコツ
- 「地域名 + サービス名」の組み合わせを必ず候補に入れる
- 「○○ 費用」「○○ 比較」「○○ 選び方」など、お客様の具体的な疑問に対応するキーワードを狙う
- 最初は10〜20個のキーワードに絞り、各キーワードに対応するページを作成する
内部対策 ── サイト内部を最適化する
内部対策とは、自社サイトの構造やコンテンツを検索エンジンに適した形に整える施策です。自社でコントロールできる範囲のため、まず取り組むべき施策です。
タイトルタグの最適化
タイトルタグは、検索結果に表示されるページのタイトルであり、SEOにおいて最も重要な要素のひとつです。
タイトルタグのルール:
- 30〜35文字程度に収める(長すぎると検索結果で途切れる)
- 対象キーワードをできるだけ前方に含める
- ページの内容を正確に表す
- ユーザーがクリックしたくなる魅力的な表現にする
- 各ページで固有のタイトルをつける(同じタイトルの使い回しはNG)
メタディスクリプションの設定
メタディスクリプションは、検索結果でタイトルの下に表示される説明文です。直接の順位要因ではありませんが、クリック率(CTR)に大きく影響します。
用語メモ
メタディスクリプションとは、HTMLの<meta name=”description”>タグで記述する、ページの要約文です。120文字前後が目安で、検索結果でタイトルの下に表示されます。ユーザーが「このページを見るかどうか」を判断する材料になるため、ページの内容と魅力を簡潔に伝えることが重要です。
メタディスクリプションのコツ:
- 120文字前後にまとめる
- 対象キーワードを自然に含める
- ページの内容を具体的に伝える
- 「〜をご紹介します」「〜を解説します」のようにアクション指向の表現を使う
見出しタグ(h1〜h3)の適切な使用
見出しタグは、ページの内容の構造を検索エンジンに伝える重要な要素です。
- h1タグ:ページのメインタイトル。1ページに1つだけ使用する
- h2タグ:大見出し。主要なセクションの区切りに使用する
- h3タグ:中見出し。h2の中のサブセクションに使用する
見出しにキーワードを自然に含めることで、「このページはこのテーマについて書かれている」ということを検索エンジンに伝えることができます。
内部リンクの最適化
内部リンクとは、自社サイト内の別ページへのリンクのことです。適切な内部リンクは、以下の効果をもたらします。
- ユーザーの回遊を促し、滞在時間を延ばす
- 検索エンジンがサイト構造を理解する手助けになる
- 重要なページにリンクを集中させることで、そのページの評価を高める
ページ表示速度の改善
ページの表示速度は、ユーザー体験だけでなくSEOにも影響します。GoogleはCore Web Vitals(コアウェブバイタル)という指標でページの表示パフォーマンスを評価しています。
表示速度を改善するための基本施策:
- 画像ファイルを適切なサイズに圧縮する
- 次世代フォーマット(WebP)を使用する
- 不要なプラグインやスクリプトを削除する
- サーバーのレスポンス速度を確認する
用語メモ
Core Web Vitals(コアウェブバイタル)とは、Googleが定めた、ページのユーザー体験を測る3つの指標です。LCP(最大コンテンツの表示速度)、INP(操作に対する応答速度)、CLS(レイアウトのずれの少なさ)の3つがあり、これらのスコアが検索順位にも影響します。PageSpeed Insightsで無料で計測できます。
モバイル対応(レスポンシブデザイン)
Googleはモバイルファーストインデックスを採用しており、スマートフォン版のサイトを基準に評価しています。スマートフォンで快適に閲覧できないサイトは、検索順位で不利になります。
- テキストがピンチ操作なしで読めるか
- ボタンやリンクが指でタップしやすいサイズか
- 横スクロールが発生しないか
- 画像が画面幅に合わせて自動調整されるか
コンテンツSEO ── 良質なコンテンツで集客する
コンテンツSEOとは、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを作成・公開することで、検索上位を獲得する手法です。現在のSEOにおいて、最も重要かつ効果が持続する施策です。
良質なコンテンツの条件
Googleが高く評価するコンテンツには、以下の特徴があります。
- E-E-A-Tを満たしている
- 検索意図に的確に応えている
- 独自の知見や情報が含まれている
- 読みやすく、理解しやすい構成になっている
- 最新の情報に更新されている
用語メモ
E-E-A-Tとは、Googleがコンテンツの品質を評価する基準のひとつで、Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の頭文字です。実際にそのテーマを経験した人が、専門知識に基づいて、信頼できる形で情報を発信しているかどうかが問われます。
中小企業がコンテンツSEOで勝てる理由:
中小企業は、自社の専門分野において実体験に基づく深い知見を持っています。これは大手メディアが書く一般的な記事では代替できない価値です。たとえば、群馬県で20年間建設業を営んできた会社が書く「群馬の気候に合った外壁塗装のポイント」という記事は、E-E-A-Tの観点で非常に高い評価を受ける可能性があります。
コンテンツ制作の実践手順
- キーワードを決める:1記事につき1つの主要キーワードを設定
- 検索意図を分析する:そのキーワードで検索する人は何を知りたいのかを考える
- 競合コンテンツを調査する:検索上位10件の記事を読み、共通する情報と不足している情報を把握する
- 構成(見出し)を設計する:見出しの段階で情報の過不足をチェックする
- 本文を執筆する:わかりやすい言葉で、具体的に書く
- 公開後も定期的に更新する:情報が古くなったら修正し、新しい情報があれば追記する
外部対策 ── サイト外部からの評価を高める
外部対策とは、自社サイト以外の場所から評価を得る施策です。最も重要なのは被リンク(バックリンク)の獲得です。
用語メモ
被リンク(バックリンク)とは、他のWEBサイトから自社サイトに向けて貼られたリンクのことです。Googleは「多くの良質なサイトからリンクされているページは価値が高い」と判断するため、被リンクは検索順位に大きく影響します。ただし、購入した被リンクや低品質なサイトからの被リンクは逆効果になるため注意が必要です。
中小企業が自然に被リンクを獲得する方法:
- 役立つコンテンツを作る:他のサイトが「参考資料」として紹介したくなるような良質な記事
- 業界団体や地域の団体に加盟する:会員一覧ページからのリンクを得られる
- 取引先やパートナー企業との相互紹介:パートナー紹介ページなどからリンクをいただく
- プレスリリースの配信:新サービスや新しい取り組みをプレスリリースとして配信する
- 地域メディアへの寄稿:地域の情報サイトやメディアに専門家として記事を寄稿する
ローカルSEO ── 地域で検索される企業になる
「群馬 ○○」「高崎 ○○」のように地域名を含む検索に対して上位表示を目指すのがローカルSEOです。地域密着型の中小企業にとって、最も即効性が高く、費用対効果の高いSEO施策です。
Googleビジネスプロフィールの最適化
ローカルSEOの最重要施策は、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)の登録と最適化です。
必ず設定すべき項目:
- 基本情報:会社名、住所、電話番号、営業時間を正確に入力
- カテゴリ:事業内容に最も適したカテゴリを選択
- 説明文:事業内容やサービスの特長を750文字程度で記述
- 写真:外観・内観・スタッフ・サービスの写真を10枚以上登録
- サービス一覧:提供しているサービスをすべてリストアップ
継続的に行うべきこと:
- 口コミへの返信:いただいた口コミには必ず丁寧に返信する
- 投稿の更新:新着情報やイベント、キャンペーンを定期的に投稿する
- 写真の追加:定期的に新しい写真を追加し、鮮度を保つ
- Q&Aへの回答:ユーザーからの質問に迅速に回答する
NAP情報の統一が重要
NAP(Name, Address, Phone number)とは、会社名・住所・電話番号のことです。WEBサイト、Googleビジネスプロフィール、SNS、各種ポータルサイトなど、すべての媒体でNAP情報を完全に一致させることが、ローカルSEOの基本です。「株式会社」の有無、番地の表記(「1-2-3」と「1丁目2番3号」)など、細かい表記の揺れにも注意しましょう。
SEO対策のスケジュール ── 効果が出るまでの目安
SEO対策は即効性のある施策ではありません。一般的に、施策を開始してから効果が現れるまでに3〜6か月かかるとされています。
時期別の目安:
- 1〜2か月目:内部対策の実施。タイトルタグ、メタディスクリプション、見出し構造の最適化。Googleビジネスプロフィールの整備
- 3〜4か月目:コンテンツの継続的な制作・公開。徐々に検索結果に変化が現れ始める
- 5〜6か月目:コンテンツが蓄積され、複数のキーワードで上位表示が見え始める
- 7か月目以降:安定したアクセスが獲得できるようになる。さらなる改善と新規コンテンツの追加を継続
短期的な成果を求める場合はWEB広告との併用がおすすめです。広告とSEOの使い分けについては「ホームページは作って終わりではない」の記事でも解説しています。
また、SEO対策の効果測定にはGoogleアナリティクスの活用が欠かせません。具体的な指標の見方については「Googleアナリティクスで見るべき指標」の記事で詳しくご紹介していますので、あわせてお読みください。
まとめ:中小企業のSEO対策
- 大企業と同じキーワードで戦わない ── 地域名 × サービス名のロングテール戦略
- まずは内部対策(タイトル・見出し・メタディスクリプション)から着手
- コンテンツSEOは中小企業の強み ── 実体験に基づく専門知識が最大の武器
- ローカルSEO(Googleビジネスプロフィール)は地域密着型企業の最優先施策
- 効果が出るまで3〜6か月 ── 焦らず継続することが成功の鍵
私たちは、WEBサイトの制作段階からSEOを意識した設計を行い、公開後のSEO対策もサポートしています。「検索結果で見つけてもらえるサイトにしたい」という方は、ぜひmotiveまでお気軽にご相談ください。