雇用ブランドとは
雇用ブランド(Employer Brand)とは、「雇用主としての企業のブランドイメージ」です。 求職者・現従業員・元従業員・社会が、「この会社で働くこと」に対して持つイメージの総体を指します。
この概念はコーポレートブランドと密接に関連していますが、対象が異なります。 コーポレートブランドが顧客・社会全体に向けたイメージであるのに対し、 雇用ブランドは主に労働市場(求職者・働く人)に向けたイメージです。
コントロールできる部分とできない部分
雇用ブランドの重要な特徴は、「自社がコントロールできる部分」と「できない部分」が存在する点です。
- コントロールできる(能動的): 採用サイトのコンテンツ・求人票の文章・SNS発信・社員インタビュー・採用イベントでの発信。 企業が意図的に発信できるもの。
- コントロールが難しい(受動的): 口コミサイト(OpenWork等)の従業員レビュー・SNSでの元社員の発言・知人からの評判・ニュース記事。 企業がコントロールしにくく、かつ求職者に強く影響するもの。
コントロールできない部分は、働く環境を整えることでしか改善できません。 つまり、雇用ブランドの強化は「外に出す言葉」と「内側の実態」の両方を整えることです。
雇用ブランドが影響する3つのフェーズ
1. 認知フェーズ(知ってもらう)
強い雇用ブランドを持つ会社は、求職者が「能動的に」情報を探しに来ます。 求人を出す前から「あの会社、良さそうだな」と思われている状態をつくることが理想です。
2. 選考フェーズ(選んでもらう)
複数社を選考中の求職者が、自社を選ぶ決め手の一つが雇用ブランドです。 「給与が同じなら、カルチャーが合う方を選ぶ」という判断が起きます。
3. 定着フェーズ(長く働いてもらう)
入社後、雇用ブランドへの共感が入社前後のギャップを埋めます。 「思っていた通りの会社だった」という感覚が早期離職を防ぎます。
OpenWorkや転職会議などの口コミサイトで、自社はどう評価されているか確認したことはありますか?現従業員が友人に「うちの会社ってどう?」と聞かれたとき、何と答えると思いますか?
雇用ブランドを強化するために
雇用ブランドの強化は、内側(実態)と外側(発信)の両面から取り組む必要があります。
- 内側:働く環境・制度・カルチャーを改善し、既存社員が「ここで働いていて良かった」と感じられる状態をつくる。
- 外側:採用サイト・SNS・採用広報を通じて、自社の魅力を継続的に発信する。
- 一致させる:内側と外側のメッセージを一致させること。ギャップがあれば雇用ブランドは崩れる。