自社の強みを価値へと変換するバリュープロポジションの使い方
こんにちは、群馬県高崎のブランディング&Web制作会社のmotiveです。
今回は企業やサービスの強みを価値へと変換する「バリュープロポジション(価値提案)」と、そのフレームワーク「バリュープロポジションキャンバス」の使い方についてご紹介します。
バリュープロポジションとは
バリュープロポジションは直訳すると「価値提案」で、「自社にしかない特徴や強みを顧客にとっての価値に変換」することです。
企業の強み=顧客にとっての価値ではない
まず前提として自社が自覚している強みは必ずしも顧客にとっての価値ではないと認識することが大切です。
これは作り手と顧客の視点が違うことによる発生するズレですが、これはマーケティングがズレているとも言えます。このズレを解消することがマーケティングであり、バリュープロポジションの意味となります。
価値提案を料理に例えてみると
例えば、技術力、生産性、宣伝力、開発力などなど、強みとなる要素を食材に見立てた場合、このまま出されても食べる側は、味のイメージもつきませんし、食べたいとも思いません。しかしこれらの食材を使って、顧客の好みに合わせて調理をし美味しい料理(価値)へと変わります。
これが価値提案であり、バリュープロポジションと呼ばれるものになります。ちなみにこの価値とは「自社にあって競合他社になく、顧客が求めるサービスや品質」が前提となります。
バリュープロポジションキャンバスを活用しよう
自社の強みを価値へと変換する便利なフレームワーク「バリュープロポジションキャンバス」を活用することで価値を見つけやすくします。
記事の最後にバリュープロポジションキャンバスのダウンロードリンクをご用意しておりますのでご活用ください。
要素の書き出しは、書き出し用のバリュープロポジションキャンバスをお使いいただくと便利です。
STEP 1:顧客の視点に立つ
ある特定の顧客の気持ちになって真に求めるものは何なのかを整理していきます。様々な人のニーズがごっちゃにならないように気をつけましょう。
顧客のジョブ:顧客が目指すゴール
顧客のジョブとは抱えている課題を解決してどうしたいか?どうなりたいのか?顧客が求めるゴールになります。
例えばドリルを買いに来た人はドリルが欲しいのではなく「穴」が欲しい、もっと言うとDIYでベンチを作り、それを家の庭に置いて、家族団らんの時間を作り出して幸福度を上げたい。といったように、どんな機能が欲しく、どんな感情が生まれ、どんな状態になりたいか、という視点で想像(もしくは顧客調査)をしてみてください。
ゲイン:顧客の期待
ゲインとは目指すゴールに向かうにあたり顧客が期待していること。
例えば先ほどのドリルを買いに来た顧客を例にすると「素人の私でも扱いやすいドリルがほしいな」「可愛いデザインがいいな」「ネジや木材などの素材も一緒に購入できるといいな」「思ってたより簡単に作れるといいな」といったような顧客の期待値を書き込みます。
ペイン:ゴールを妨げるリスクや障害
ペインとはせっかくのやる気を邪魔する顧客がハードルと感じてしまうことです。DIYでベンチを作りたいと思っても様々なハードルがありますよね、作業スペースがない、木材をどうやって持ち帰ろう、作ったものを雨ざらしにしても大丈夫かな、そもそもどうやって作るのかも分からない!から結局諦める・・・というようにゴールを手に入れられず離脱してしますケースは多いものです。これらのお悩みが本質的な顧客が抱える課題でありビジネスチャンスとも言えます。
STEP 2:自社の機能や特徴を棚卸し
続いて左の図には自社の強みや機能を書き出していきます。
例えば、一般からプロユースまで幅広い品ぞろえ、ネジや木材なども一緒に購入できる、様々な日曜大工用の設計図を無料配布、DIYアドバイザーが常駐、ワークスペースの貸し出し、軽トラックの貸し出しなどを書き出していきます。
STEP 3:顧客の期待と不安に対応する強みを配置
続いて左の図の上と下に書き出した強みを配置していきます。
顧客の期待に応える:ゲインクリエイター
顧客が期待することはどんな機能やサービスによって応えることができるか配置します。
顧客の不安を払拭する:ペインリリーバー
やる気を妨げるような不安やハードルを取り払うことができる強みやサービスを配置します。
STEP 4:提供価値を明文化する
左右の図に配置が完了したらかなり自分たちの役割が見えてきたのではないでしょうか、これを分かりやすく文章にしてみましょう。これが顧客にとってわかりやすい価値提案となります。例えば下記のように書き出します。
すべての人の作りたい!叶えるホームセンターです。
DIYのご不明点は常駐のDIYアドバイザーにいつでもご相談ください。店内にはDIY機材を無料でお使いいただける広々ワークスペースもご用意しています。店内で素材をご購入いただき、50種類以上の設計図を使って誰でも簡単にDIYを楽しむことができます。
STEP5:整合性の調査
このように顧客の期待に応え不安を払拭につながる自己紹介が価値提案となりますが、これだけだと登場人物が自社と顧客だけになり、背別か要因がない未完成な状態です。バリュープロポジションは競合も行っていないことが条件になるので、競合の施策や強みを調査・開発をしてオリジナルの価値を見つけてみてください。
もしも競合も同じような強みやサービスがある場合は、どのようにすれば自社だけの強みサービスになるかも合わせて検討してみてください。
資料ダウンロード
バリュープロポジションキャンバス
記事中に紹介したフレームワーク(図)になります。
バリュープロポジションキャンバス(記入用)
直接書き出す場合はこちらのほうが便利です。
いかがでしたでしょうか、自社の強みを上手く伝えられていないと感じている方は是非このバリュープロポジションキャンバスを使って、提供価値を見つけてみてください。
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