美容室のマーケティング、ブランディングについて考えてみた
こんにちは、群馬県高崎のブランディング&Web制作会社のmotiveです。
いまやコンビニの数より多いと言われている美容室ですが、これだけ数が多いと差別化なしでは見向きもされない熾烈な業界と言えます。
そんな超レッドオーシャンを生き抜くために、美容室のWEBマーケティング、ホームページ制作について考えてみました。
まずはターゲットユーザーを決める
これだけ美容室の数が多いと、利用者からするとどれも似たりよったりに見えます。外観や内装での差別化も良い印象を与える意味では大切ですが、お金もかかりますし直接的なサービスではないので本質ではありません。
まずは誰に価値を届けたいのか、ターゲット利用者を決めます。
最もお店に愛着を持ってもらいたい人は誰か
売上効率で考えると、より多くの方に利用していただくのが一番ですが、それを目指そうとすると結局値段勝負になりいつかは疲弊してしまいます。
美容室の考えやサービス、コミュニケーションなど全てにおいて価値を感じ、愛着度(ロイヤリティ)が高い関係を築ける相手は誰なのかを決めます。
これには目指したいお店やビジネス方向性や、土地柄、競合の状況などさまざまな決定要因はありますが、ここでは子育て世代の主婦としたいと思います。
その理由として、多くの美容室は駅チカ・街ナカより、地元圏・住宅街に多く出店されるので、忙しい主婦層が通いやすい立地であること。学生や若い世代はトレンドに敏感で価格にもシビアです、新店やクーポンなどの要因でスイッチされてしまう可能性が高いため除外し、ターゲットを主婦としました。
そして「子育て世代」とした理由は3つあり、
1.ネットワークが広い
子育て世代とは、幼稚園や小学校など義務教育期間の子どもがいる世代を指します。この世代はママ友などとの交流が多く、世間話を通してさまざまな情報交換が活発で、そこでの口コミ効果を期待したいためです。
2.家族のための情報感度が高い
お母さん・ママさんは子どものための情報収集を日常的に行っています。子どもの髪はお母さんが切るようなケースも多いでしょう。自分のこと以外で情報収集する機会が多いので、その分お店を見つけてもらう可能性が上がるためです。
3.発案者が自分ごと化しやすい
マーケティングを検討する上で、発案者が自分ごと化しやすいかどうかはとても重要です。ちなみにわたしには妻と幼い子どもが二人いまして、近くで見ている分、奥さんの行動や価値観、お困りごとなどを身近で感じています。そのため、ターゲットの価値観や課題を自分ごと化しやすく、その結果ズレにくいマーケティング発想が可能になります。
マーケティングをする上で顧客の気持ちになれるかというのは非常に重要で、ズレにくいはもちろん、幸せにしたい顧客像が明確なので事業のモチベーションにもつながります。
差別化要因を決定する
ターゲットユーザーが決定しましたので、続いてこの層に価値を感じてもらえるための差別化要因を決定していきます。
美容室の主要機能はもちろん美容ですので、髪を切るのが上手、カラーリングやパーマが上手など技術的な品質をクリアしていることは前提です。これだけ競合が多いと技術だけでは差別化が難しいので、プラスアルファの価値を見出していく必要があります。
基本的な顧客満足ポイントは効率的にクリアする
美容室の一番の満足ポイントはやはり似合う髪型にしてくれるかどうかですよね。似合う髪型にできるかどうかも技術ではあると思いますが、経験に依存しない似合う髪型を簡単に導き出せる仕組み(アプリなど)を利用することで効率化はできそうですね。
ターゲットユーザーが喜ぶサービスを考える
ここからが付加価値の話になりますが、技術的な差別化が難しいとなると、付加価値を検討する必要があります。
ターゲットユーザーである子育て世代の主婦にとって、髪を切る以外でどんなサービスがあれば嬉しいか、最高!と思ってもらえるか考えていきます。
美容に近いサービス
まずは美容に近いサービスから検討してみます。子育て世代の主婦はとにかく忙しいです。仕事して家事をして子供の面倒をみて、美容室にいる間は束の間の休息です。少しでもその時間を満喫してもらうために、ヘッドスパ、ハンド・フットマッサージ、アロマヒーリングなどの付帯サービスはすぐに考えられそうです。しかしこういったサービスは他でもやられていることが多いので差別化という意味では弱いかもしれません。
美容から遠いサービス
では続いて美容とは関係ないけど子育て世代の主婦が喜んでくれそうなサービスを考えます。
ランドリー機能
業務用の洗濯機と乾燥機を設置して、髪を切っている間に家事を終わらすことができてしまう。家事は家だけでするものではないという新発想。
買い物代行・冷蔵庫の設置
カラーやパーマをすると2〜3時間は拘束されますよね。その間にスーパーへの買い出しを済ませてしまえたらどんなに助かるか!近隣にスーパーに買い物代行をしたり、スーパーと提携してデリバリーしてもらえたら、より生産性は上がりますよね。買い物をしてきたお客さんの生物を保管してあげる冷蔵庫を設置してあげるのも喜ばれると思います。
キッズカット教室
子どもの髪を自分でカットしている、もしくは自分でカットしたい願望を持った主婦は多いと思います。しかし思いの外カットは難しいものです。そこで誰でも上手に子どもの髪をカットできるワークショップを開催してレクチャーをしてあげます。これだけで宣伝・口コミ効果が期待できると思います。簡単なカットはお母さんがやるけれど、ちゃんとカットしたい時は子どもを連れてきてくれるようにもなると思います。
このように、美容の枠を超えたサービスを展開することが差別化要因、つまり競合と戦わずして勝つポイントになります。
宣伝・集客方法
続いてWEBマーケティングのお話になります。
美容室の集客はほぼ「ホットペッパービューティー」か「口コミ」だと思います。「ホットペッパービューティー」は利用料もかかりますし、クーポン目的の一見さんが多くなったりとデメリットもあります。
やはりそれ以外の方法でお店を見つけてもらうためにはWEBマーケティングが欠かせません。
WEBマーケティングとは
WEBマーケティングとはWEB(インターネット)を活用して、集客や売上が上がる仕組みを作ることです。目的によってやれることはたくさんあり、今回は集客目線で考えてみたいと思います。
1.WEBサービス・WEB広告の利用
これはホットペッパービューティーなどのWEBサービスや、広告を使って集客する方法です。確実に手っ取り早く認知・集客をすることができますが、お金がかかるので利益率を減らす要因にもなります。
2.SEO
SEOとは検索エンジンからお店を知ってもらうことです。これには基本ホームページの存在は欠かせません。例えば「高崎 美容室」などのようなビックキーワードでは上位に表示させることはとても難しいですが「高崎 キッズ カット」であったり「高崎 美容室 朝から」などのように絞り込まれたキーワードであればヒットする可能性は十分にありえます。
また、美容室の場合はGoogle画像検索と相性がよいので、WEB上に画像サンプルをたくさん上げることで、より新規顧客と出会いやすくなることでしょう。
3.SNS
SNSも美容室とかなり相性が良い手法と言えるでしょう。ターゲットユーザーである主婦・女性は、Instagramを使って美容室を探すことがとても多いです。また先ほど子どもへの情報感度が高いと書きましたが、Instagramで子どものコーディネートを探したりもします。子どものカットを紹介するときにかわいいコーディネートとセットで紹介すれば、ファッションから興味を持って、美容室を認知してもらうことも可能でしょう。SNS子どものカット講座を連載するのもユーザーにとって嬉しい情報と思います。
Instagramの他には最近ではPinterestもおすすめです。Pinterestはプロ品質の画像を検索ができるので、より素敵なヘアスタイルを探したいときに重宝します。Pinterestでアカウントを作成して、Instagramと合わせて運用するとより効果があるかと思います。
このように目的に合わせてWEBマーケティングを実施することで、さまざまなチャネルからお店の認知・利用につながるので、ぜひトライしてみてください。
Pinterest (ピンタレスト)はおしゃれなインテリアや毎日のレシピなど、暮らしのヒントがさくさく見つかる画像探索アプリ。使えば使うほど自分にぴったりなアイデアがおすすめされるようになります。
ブランディング思考で考えよう
美容室はとにかく競合が多い熾烈な業界です。そのため美容室業界の慣習に縛られない、顧客目線に立った柔軟な発想でサービス展開をしていく必要が生き残りのカギと思います。
これにはブランディング思考がとても役に立ちます。
美容という手段ありきではなく、使命感や存在意義からサービスを逆算します。例えば「子育てママがもっと楽しく輝ける暮らしを。」という使命感でお店を始めた場合、前述のように美容以外にもさまざまなサービスがイメージできると思います。
このようにブランディング思考を取り入れることで、差別化へ糸口が見つかるのでぜひ試してみてください。
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